お試しサイトの立ち上げに最適、無料で使えるフリードメイン「Freenom」
自分だけで利用する、ちょっとしたお試しサイトを立ち上げて見る時などにとても重宝する無料で使えるフリードメインを提供してくれていた「Freenom」。
個人利用者には救いの神とも言えるありがたい存在。
ただ、無料ということもあり悪用する人も後を絶たず数多くのトラブルが収まりませんでした。
フェイスブックのオーナーでもあるメタが今年初めに訴訟を起こしたことも影響を与え、遂に閉鎖となりそうなんだと。
物議を醸しているフリードメイン企業「Freenom」。
ICANN認定を失いgTLDレジストラとしての寿命の終わりを迎えることに。
Orgによると2023年11月25日現在、既にFreenomはドメインの販売や更新ができなくなっているという。
これは2023年9月から10月の間に法令順守(コンプライアンス)で送付した数十件の違反を網羅する3件の違反通知を解決、対応しなかったことを受けたもの。
コツコツと育ててきたドメインが跡形もなく消え去る
被害を受けたのはとにかく利用していた登録者。登録者が受けた大きな損害は取り返しのつかないものに。
多くの登録者は期限切れのドメインを救済したり別のレジストラに名前を移管したりする時間もありませんでした。
今までコツコツと育ててきたドメインが跡形もなく消え去ることに。
「Freenom」の管理していたccTLDすべてが関係を断ち切る
最新のレジストリ取引報告書によると「Freenom」は7月末時点で16,521のgTLDドメインを管理しています。
今後はICANNの認定解除レジストラ移行手順に基づき、より信頼性の高いレジストラに移行される模様。
FreenomはgTLDの分野では小さな存在だったかもしれません。
しかし、管理していた5つ(アフリカ4つとトケラウ)のccTLDで数千万の無料ドメインを主にスパマーやその他の悪質な業者に与えてネット犯罪の温床となっていたのだとか。
最近これらアフリカの4つのccTLDに加え「.tk」との取引を失ったか、失いつつあるとの情報がありました。
まず「Freenom」の管理していたアフリカのccTLDの4つすべてがFreenomとの関係を断ち切ります。
太平洋の小さな島国であるトケラウ諸島の「.tk」ドメイン
過去数十年にわたる「Freenom」のccTLDのふざけた行動に対して、太平洋の小さな島国であるトケラウ諸島が起こした「.tk」ドメインに関する話。
太平洋の小さな島国であるトケラウ諸島。
アフリカに続いてトケラウ政府も遂に行動を起こしました。担当者は話します。
トケラウ諸島はインターネットインフラが極端に貧弱でインターネットはとても高価なサービスなのだと。
凄まじい数の「.tk」ドメインを利用しているにもかかわらず「Freenom」からはほとんど利用料をもらっていないと述べています。
何十年にもわたる不正な「.tk」ドメインの登録によってトケラウの評判が泥沼に引きずり込まれていることに愕然として憤慨していました。
トケラウが.nzの運営者であるInternetNZに「Freenom」の旗艦である「.tk」ドメインの支配権を奪うのを手伝ってくれるよう依頼したことを明らかにしています。
トケラウ政府が無料で使える「.tk」ドメインがどれほどひどく悪用されているかに驚愕した後でした。
利益がないにもかかわらず評判とイメージは際限なく下がり続ける、「.tk」ドメインと言うだけで怪しいサイトだとアクセスしない人が凄まじい勢いで増えていく。
トケラウ政府の行動はもっともだと言うしかありません。国にとってマイナスにしかなっていないんですから。
「Freenom」のビジネスモデル、まずは無料で提供しドメインの価値が高くなったものを再販売
「Freenom」のビジネスモデルはというとまずはドメインを一年間無料で提供。
有効期限が切れたとき、利用者が悪用し停止されたときにドメインの価値が高くなっているものを再販売し収益化すること。
人気がでて有名になりアクセス数が高くなったドメインは、驚くほど高額な価格で取引がされています。
「.tk」は一時は4,000万件以上の名前を持つほどのボリュームで最大のTLDの1つになりました。
その中から爆発的に成長したドメインが有効期限や悪用が発覚し停止され手元に戻ってきた後に、再販売し結構な利益を確保していたのだと。
「Freenom」は2023年1月以降、運営する5つのccTLDのドメインをもはや販売していません。
ICANNが今後数日、数週間のうちにgTLDレジストラ認定を一時停止か終了する可能性が非常に高いと言われていました。
フェイスブックのオーナーであるメタからもサイバースクワッティング訴訟を起こされる
フェイスブックのオーナーであるメタからも今年初めにサイバースクワッティング訴訟を起こされています。
メタは「Freenom」が破産するのに十分な額の損害賠償を求めているのだとか。
情けも容赦もありませんね。
メタも被害を被ったのかもしれませんが、ただでさえ貴重な無料ドメインサービス。
無料で気軽に使えるドメインは「Freenom」ぐらいしか見あたらないため、個人で使っていた利用者には残念な話でもあります。
ここからの復活はなかなか難しいでしょうね。