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ハイパーインフレにお手上げ、ジンバブエがついに自国通貨を捨て「人民元」を採用

豆知識

ジンバブエのハイパーインフレは本当に笑ってしまうほどひどいものでしたが、ついに経済の建て直しに本腰を入れるため自国通貨を捨て「人民元」を採用することを決定したと。
中国との連係もより深め二人三脚でやっていけるといいな、とジンバブエは考えているよう。ただ中国経済も失速がささやかれる中、順調に進むかは実に微妙だとも。

ジンバブエ、公式通貨として「人民元」を採用

アフリカ南部のジンバブエ政府は24日までに、自国の公式な通貨として中国の通貨である「人民元」を採用することを明らかにした。
ジンバブエ 自国通貨に中国“元”採用へ|日テレNEWS24

ジンバブエは現在ハイパーインフレに悩んでおり、自国通貨が実質使い物にならなくなったのが一番の理由。政治的な思惑も至るところに見え隠れしています。
ジンバブエには2015年12月初め、中国の習近平国家主席が訪問してムガベ大統領と会談しており、また中国が持つジンバブエに対する4000万ドル(約48億円)の債権について放棄する方針を明らかにしていました。
債務を減らし経済を立て直しを計りたいジンバブエとアフリカでの影響力を増大させたい中国の思惑が一致した結果。
実際これを機にジンバブエと中国との開発協力は加速すると見られており、

3カ所のプロジェクトで、合計5億4400万米ドル相当の太陽光パネルの調達を予定しており、このうち1億7900万米ドル分をJAソーラーが納入する。
ジンバブエで合計300MWのメガソーラー、中国JAソーラーが100MW分を供給 – メガソーラー – 日経テクノロジーオンライン

「JAソーラー・ホールディングス」は高性能太陽光発電製品の世界的メーカー。2016年末~2017年初に着工し、2017年末までに完成する予定だと。

ジンバブエとはどんな国か

ジンバブエ共和国(ジンバブエきょうわこく)、通称ジンバブエは、アフリカ大陸の南部に位置する共和制の国家である。首都はハラレ。
ジンバブエ – Wikipedia

1980年の独立以来、ムガベ大統領(当初は首相)が政権の座に就き何十年も独裁状態を続けています。欧米諸国とも案の定仲が悪く、敵対しています。
有名な場所にグレート・ジンバブエ遺跡と呼ばれる大規模な石造建築遺跡があります。
ジンバブエ共和国の首都ハラレから南方300kmのジンバブエ高原の南端、サビ川の上流の標高約1000mに位置しており世界遺産に認定されています。
自然の偉大さをひしひしと感じさせてくれるヴィクトリアの滝もジンバブエの国境付近にあり、その姿はまさに圧巻の一言。
観光地としては見所も多いジンバブエですが、経済的には非常に危ういという他無く、1990年代後半以降の脆弱なガバナンスと経済政策の失敗により、インフレ、失業、貧困等が続くことに。
有名な物に白人の経営する農園を黒人に分配する強制収用があります。これがまさに取り返しのつかない悪手となり、2000年以降、経済が急速に崩壊。
2008年の大統領選挙を巡る混乱と過度の紙幣発行によりハイパーインフレーションを引き起こし、経済は極度に混乱し現在に至ります。
財政赤字を埋め合わせるために、中央銀行が政府に求められるがままに紙幣を印刷した結果、なんと5000億%のインフレに陥る事に。
なので超高額紙幣が次々に刷られ、最終的には100兆ドルまで登場する始末。
食料一つ買うにもあふれんばかりの紙幣が必要になり、常に両手でも持ちきれないほどの紙幣を抱え買い物に出かけるしかなくなります。
その後、ジンバブエドル廃止後から2015年までは他国の通貨を法定通貨として利用していましたが、人民元に統一することで複数の通貨を用いるよりも分かりやすくなり、煩雑さがなくなり国民にとってもプラスに。
今の状態から経済を立て直すのは、とてつもない苦労が待ち受けているのは間違いなく、なんとかこれ以上悪化することなく持ち直すことを祈るばかりだと。

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