品種改良にかかる時間を大幅に短縮する「重イオンビーム」
理研リングサイクロトロンの「重イオンビーム」。
この技術で品種改良にかかる時間の大幅な短縮に成功した方がいます。
理化学研究所勤務農学博士の阿部知子さん。
より美味しい果物を、より多くの野菜収穫を、より病気に強い稲を、より綺麗な花を。
終わりの見えない理想。そんな理想を目指して日々行われている品種改良。
この品種改良というもの、通常10年以上の時間をかけて完成されるもの。
しかし阿部さんの行う「重イオンビーム」を使った品種改良。
これを使って品種改良を行うことでこの期間を飛躍的に短縮できます。
阿部さんは日本で初めて「重イオンビーム」を使って品種改良を行い、これまでに100種類以上の新品種を誕生させています。
この方法で「自然界の突然変異を人工的に行なう」ことが可能に。
たとえば、温州みかんは自然界での突然変異で生まれたものですが「重イオンビーム」を使ってこの突然変異を意図的に行えるんです。
今、阿部さんはよりよいワカメと昆布のために新たな品種改良を研究しています。
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