パレスチナ自治区ガザの難民キャンプで生まれ育ったイゼルディン・アブエライシュさん
イゼルディン・アブエライシュさんはパレスチナ自治区ガザの難民キャンプで生まれ育ちました。
苦労して勉学に励み産婦人科医師になられたんですね。
イスラエルで研修を受けその後、イスラエルの病院で正式な医師として働く初めてのパレスチナ人に。
それから時は経ち悪夢の日が訪れます。
イスラエル軍のガザへの攻撃でガザの自宅にロケット弾が撃ち込まれました。
血まみれの部屋に散らばったちいさな手や足、頭がない体。それは慈しみ育ててきた3人の娘とめいでした。
けれど周りの考えに反してイゼルディンさんは報復を求めもしなければ憎しみに駆られることもなく前を向きました。
そして静かに話します。
「こんな光景を他の誰も見ることがないように。娘たちを最後の犠牲者にする」
同地域の人々に対話を始め行動を起こすよう訴えます。
イゼルディンさんを支えたのは「生きている人を救うために動く」医師の行動原理と宗教心、イスラエル人の友人医師らの存在でした。
憎しみ合うのではなく対話を呼びかけ
「憎しみ合うのではなく話し合わなければ」
双方の対話を呼びかけ翌年に本を出版。20カ国語以上に訳されました。
日本でも日本語訳「それでも、私は憎まない」が出版されます。
「憎しみは病。治癒と平和を妨げる。憎しみや暴力より、優しい言葉や智恵の方が強いのです」
生き残った5人の子どもとカナダに住み、娘たちの追悼基金で中東の少女たちの教育を支援しています。
イスラエルとパレスチナ自治区ガザの争いはお互いに妥協し納得できるポイントを探すことはとても困難な状態。
ですが、民間人を巻き込む形での争いは極力避け、被害を最小限に抑えるよう世界中の国のアプローチがとても大切になります。
コメント