目の前に立っている高齢者にバスの席を譲ろうと声をかけたらまさかのぶちギレ。中学生の少年はあまりの怒りっぷりに困惑してしまったんだと。
朝日新聞に載った中学生の投稿
少年は下校中のバスで、バッグを背負った60代ぐらいの男性に席を譲ろうとしたところ、「ふざけるな」と怒鳴られた。さらに
「本当は座りたいはずなのにヘコヘコ席をわたしてねえ。嫌々なことぐらい、これくらい年とったら分かるのっ!!」
といわれてしまった、という内容だった
席譲ったら「ふざけるな」と激怒される 「モンスター老人」巡る投書が大反響 : J-CASTニュース
偏屈なおじいさんだったんですかね、マジ切れし過ぎです。ほかにも私はまだ席を譲られる年じゃないみたいな、バスや電車での席を譲る際のトラブルもちょくちょく聞きますね。
この中学生は普段から高齢者には席を譲っていたようで、今までの相手とあまりに違う反応過ぎて「僕は今まで不幸を振りまいていたことになります」と困惑しているそう。
これだけきつく言われたら軽くトラウマになりそう。これから席を譲ろうとしても躊躇してしまいますよね。
この投稿への反応はとても高く全国から111通の意見が寄せられ、大半は少年を励ます内容だったんだと。
「モンスター老人」の増加
先日も、ある新聞が行ったコールセンターに対するアンケートで、対応がやっかいな電話をかけてくる人や、モンスター・カスタマー化した人は60歳以上が多いという結果が出ていた
高齢者のマナーは、なぜ悪くなったのか。 – INSIGHT NOW!プロフェッショナル
最近、若者よりも高齢者のマナーのほうが悪いという声も少なくなく、実際犯罪率では若者よりも高齢者のほうがはるかに多いという統計もあります。
こういう話題で名前が挙がる「団塊の世代」と呼ばれる1947~49年頃の第一次ベビーブーム時代に生まれた人々。現在70歳前ぐらいですが、この3年間は年間出生数がいずれも260万人を超えていて、単純に人数が多いのでマナーの悪い人も多く目立つ事になっていることも。
人口比で考えても大目なのは間違いなく、その理由として「孤独」があるんじゃないかと。
核家族化の進行や地域のつながりの希薄化によって、高齢者は孤独な環境に置かれるようになった。長寿化でその期間も長くなっている
高齢者のマナーは、なぜ悪くなったのか。 – INSIGHT NOW!プロフェッショナル
実際に軽い暴力を振るってしまったり万引きなどの犯罪を犯してしまった高齢者の境遇を見ると一定の共通点があるとも。
良いことをしても誰も褒めてくれないし、悪いことをしても誰も咎めない状況。近隣の人たちはおろか、子供とすら接触のない、この社会的孤立こそが、高齢者犯罪を促進させていると思われます
高齢者犯罪を急増させるのは「貧困」ではなく「孤独」 | 日刊SPA!
1人暮らしで家族とも長い間連絡を取っておらず、近所づきあいも希薄な事から世間から疎外されていると感じてしまい、毎日の生活ををポジティブに生きることが少なくなってしまっているのが原因の可能性が。
経済的な余裕が無く、体も思うように動かなくなってきて不安だけがどんどん積もってしまうという悪循環に。その結果、たとえ嫌な顔をされるとしても誰からも気にされず無視されているよりはるかにマシだと考えてしまうんだとか。
モンスター老人も暴走老人も共通しているのは、元気な老人であると言うことだ
シニアがモンスター老人になる理由と原因 – 定年退職後の高齢者の仕事、雇用、健康
こういう話もあり、体が思うように動かなくなってきてはいるものの、昔と比べると体力や運動能力は最高レベルを誇っており、不安や孤独は積もるけどもこれ位するにはまだまだ動けるといった状態なんだそう。
高齢者の孤独視なんかもたびたび話題になりますし、介護を充実させて不安や孤独を軽減していくようにしていくしかないんでしょうね。