タックスヘイブンに設立された会社の内部文書が流出したんだそう。「パナマ文書」と呼ばれ世間で話題を集めています。世界の政治家140人の名前も上がっており、これからの展開に注目。
過去最大規模「パナマ文書」
世界の指導者とその周囲の人物が、タックスヘイブン（租税回避地）を利用した巨額の金融取引をしていたと報じた。
露大統領の親友ら、租税回避地利用し巨額取引か : 国際 : 読売新聞（YOMIURI ONLINE）
世間では「パナマ文書」と呼ばれています。
法人税がゼロなどになるタックスヘイブン（租税回避地）に設立された会社の内部文書が流出。欧州やアジアの首脳関係者ら、ロシアのプーチン大統領周辺の人物の名前が記載されていたことが判明。
現職を含む世界の指導者１２人、さらに政治家や公職者１２８人の名前が挙がっています。例えば、
サウジアラビア国王やウクライナ大統領、そしてアイスランドの首相、プーチン大統領の少年時代からの親友であるチェロ奏者のセルゲイ・ラルドゥーギン氏など。
これらの人物が関わるタックスヘイブン拠点の複数の会社などに、大量の資金が流入していたことが新たに判明。
「パナマ文書」は不法行為を直接示しているわけではなく、タックスヘイブン利用のほとんどは合法的なもの。
ですが、作られたダミー会社やオフショア口座は所得や資産を隠し、租税を回避する目的で使われた可能性があるんだと。
このため各国で名前の上がった政治家らは釈明に追われる事態に。幸いにも日本の政治家の名前は特に無かったよう。
また政治家以外でも、
サッカーのアルゼンチン代表リオネル・メッシ選手や俳優のジャッキー・チェンさんが関わる企業もありました。
「パナマ文書」、流出経路ですが、
南ドイツ新聞がパナマのモサック・フォンセカ法律事務所から匿名の情報筋を通じて入手。その後、国際調査報道ジャーナリスト連合（ＩＣＩＪ）が４日に公開。
これを受けて、英ＢＢＣテレビや英紙ガーディアン、米紙マックラッチーなど大手メディアが相次いで報じ日本でも話題に。
タックスヘイブンとは
一定の課税が著しく軽減、ないしは完全に免除される国や地域のことである。租税回避地（そぜいかいひち）とも呼ばれる。
タックス・ヘイヴン – Wikipedia
外国資本、外貨獲得の為、無税または極めて低い税率に税金を優遇。企業や富裕層の資産を移動させるよう誘致している国や地域のことを指します。
タックスヘイブン自体は違法ではありませんが、納税回避への疑問や脱税などの温床になっているという話もあり、各国政府ともこの問題には頭を痛めており様々な対策を実施。
税収確保のために、特定外国子会社の所得を親会社の所得と合算して課税する制度を導入するなど対策を講じて、タックス・ヘイブンを利用した脱税の規制に取り組んでいます。
米司法省、フランス、スペインなど欧米各国の当局が相次いで、関与した人物に違法性がないか調査に乗り出すことに。
今回の流出から、政治の一大スキャンダルなどの発覚も予想されこれからの展開に要注意だと。
