「パナマ文書」が公開され間もないですが、早くもアイスランドのグンロイグソン首相が辞任に追い込まれる事態に。まだまだ尾を引きそうな「パナマ文書」の影響で長期的な政治不安定化に陥る可能性も。
「パナマ文書」を認めアイスランドのグンロイグソン首相が辞任
アイスランドのグンロイグソン首相(41)が5日、辞意を表明した。
アイスランド首相が辞任、パナマ文書の租税逃れ疑惑で批判浴びる – Bloomberg
「パナマ文書」が公開されて以降、タックスヘイブン(租税回避地)の法人を通じて投資していたと指摘されており、辞意を表明した初の首相となります。早くも政治的にも影響が出始める事態に。
グンロイグソン氏は夫人と共にパナマに法人を持ち、数百万ドル規模の資産を隠していた疑惑が。
本人は違法性を否定しており「国外に資産を隠している事実はない」「利益を得ていない」と反論していましたが、首都レイキャビクの議会前で数千人が抗議するなど辞任要求が強まり、結果受け入れる事に。
当初は辞任ではなく議会を解散する方針でしたが、5日午後、辞任の意向を表明しました。
首相の辞任で「パナマ文書」の信憑性が一気に高まる
同事務所は、文書はハッカー攻撃で流出した本物だとしつつ、違法行為は否定。
【パナマ文書の衝撃】プーチン露大統領報道官は「怪文書の標的に」と反論 アイスランド首相は辞任 指導者・有名人の資産隠し続々、各国当局捜査へ(1/2ページ) – 産経ニュース
この文書の出所は、パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」に対するハッカーの攻撃で流出したもの。世界各国の顧客向けに24万のオフショア企業を立ち上げたと言われています。
内部文書1150万点に関する1年に及ぶ調査結果を、メディアグループ各社が公表し始めたことで露呈することとなりましたが、モサック・フォンセカ自体は違法行為を否定しています。
グンロイグソン首相は第一号になりましたが、他にも様々な著名人の名前が挙がっており、
各国の首脳や著名人がタックスヘイブン(租税回避地)を利用している実態を暴露した通称「パナマ文書」の波紋が広がっている。
「パナマ文書」の波紋、租税回避に市場も注目 :日本経済新聞
ロシアのプーチン大統領の関係者、中国の習近平国家主席の親族、アルゼンチン代表FWでもあるリオネル・メッシ、日本でもおなじみ香港の俳優ジャッキーチェンなど政治家140人に様々な著名人の名前が。
「パナマ文書」の内容を受けフランス、オーストラリア、ニュージーランド、スウェーデンでも当局が捜査を開始し、今後新たな展開に続くのは間違いないと。
グンロイグソン首相は氷山の一角にすぎず、新たな事実が発覚する事で、各国で長期的な政治不安定化が見込まれこれからの政治情勢には要注意だとも。