世界に激震を与えているパナマ文書、国家首脳をはじめとする政治家、企業の利用も次々と明るみになっています。
これを受けG20の緊急開催も決定、数兆ドルにも達するといわれている税金逃れに対して、タックスヘイブンへの新たな規制が敷かれる事は間違い無いと。
まだまだ収束への道筋が見えないパナマ文書
加盟28か国共通のタックスヘイブンのブラックリストを作成し、不正が見つかった場合は厳格な制裁を科す制度の設立を目指す構え
「パナマ文書」何を明らかに | NHKニュース
14日にはG20が緊急開催され、タックスヘイブンの件で監視強化に対し緊急協議することに。
パナマの税制、株主の高い匿名性には批判も多く、これらの秘密主義で資金の流れが不透明になってきた経緯が。
各国は以前から課税逃れ防止のための仕組み作りを国際会議で進めてきましたが、パナマはこれまで参加意向を示していませんでした。
これに対し、経済協力開発機構(OECD)は「パナマの税制の透明性は国際基準に沿っていない」との批判声明
国民の間にも税金を増やして国民に重い負担を強いているウラで、政治家たちが節税。税制を決める政治家が過度な節税をしている事に不公平感が。
一気に吹き上がったタックスヘイブンへの批判を受け、ついにパナマのバレラ大統領が実態調査のため国内外の専門家を招集、パナマの金融システムや法律の透明性を見直すという声明を発表しました。
今までにない批判を受け、態度を緩めざるを得ないよう。
パナマ文書の影響はすでに各国で出始めており、
5日にアイスランドのグンロイグソン首相が辞任
6日にはウクライナのポロシェンコ大統領に対し、ウクライナの会計検査当局が調査を行うと表明
7日にもアルゼンチンのマクリ大統領に対し、アルゼンチンの検察当局が捜査に乗り出すことに
またイギリスのキャメロン首相にも、パナマ文書に亡父の名前が挙がり、辞任を求めるデモが起こっています。
国家首脳への捜査の手が伸び続け、経済的にもしばらく不安定な状態が続くことは間違いないと。
肝心の日本はというと、現時点では企業や個人の名前は挙がって入るものの、日本の政治家の名前は挙がっておらず、パナマ文書の調査をする必要は無いと考えています。
今後はタックスヘイブンの規制も強化されることになるのは間違いなく、アメリカを中心に税金逃れを規制する動きが加速する事は確実。
現時点で世界各国が被っている税金逃れの損失は、数兆ドルにも達するといわれています。
またパナマ文書を受けG20が緊急開催されることが決定。タックスヘイブンの規制はこれからより効果的な対策が練られることに。考えられるアイデアとして、
国際的に協調して最低税率などを定めることで、タックスヘイブンによる節税に対応
富裕層らの銀行口座などの情報を各国の税務当局が互いに交換するネットワークの拡大
が有力視されています。口座へのお金の入出を確実に監視することが現実的な対応になりそうです。