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地球温暖化の「元凶」と言われる二酸化炭素を有益なエネルギーへ、「人工光合成」の発展で不要という考えが不要に

人物

世界最高のエネルギー変換効率を達成した「人工光合成」技術

地球温暖化の「元凶」と言われてきた二酸化炭素(CO2)。
この二酸化炭素を有効利用できるようになる技術が開発されました。
「人工光合成」と呼ばれるもの。

光と水を使ってエネルギーに変えるという驚きのテクノロジー。
この「人工光合成」の研究で世界をリードする方々がいます。
パナソニック先端技術研究所工学博士の山田由佳さんが率いる研究チーム。

「太陽の光からエネルギーを生み出す」といっても太陽光発電ではなく人工的に光合成を行います。
しかも地球温暖化の「元凶」と言われている二酸化炭素を原料に。

「光合成」は太陽の光で二酸化炭素と水が反応し酸素と栄養分が作られること。
それを人工的に再現したのが「人工光合成」。
メタンガスやエタノール有機物というエネルギーになりうるものを作ろうという試み。
二酸化炭素を削減できエネルギーも生みだせて一石二鳥となる世界中で求められている技術。

世界中の研究者がその実用化に向け、今しのぎを削っています。
鍵を握るのは「いかにCO2の反応を高めることが出来るか?」になります。

パナソニック先端技術研究チームは理想の光触媒を求め実験を繰り返し、ついに有用な光触媒を発見。
LED照明の技術を利用するという発想で「窒化ガリウム」という理想の光触媒を見つけます。

けれど、従来の方法では光触媒から電気を運ぶ電極の前にロスが生じていました。
そこで山田さんは研究員が提案した光触媒を電極ごと水につける方法を試した所、人工の光でCO2からエネルギーの源を作ることに成功。
その後も実験を繰り返し2012年には本物のスイッチグラス(雑草)に匹敵するという世界最高のエネルギー変換効率を持つ人工光合成技術の実現に成功しました。

「人工光合成」でメタンガスも

山田さんは本物の太陽の光を使って人工光合成でメタンガスを作ろうと考えています。
実験を行ったのち結果を確かめると無事メタンガスを作り出すことに成功していました。

更に京都市役所の技術職員・山田一男さんと協力し「ゴミからバイオエタノールを生み出すプロジェクト」の残りカスから生まれるCO2を人工光合成に使おうと動き出しています。

不要と考えられているものを有効活用する驚きの技術の数々、この分野が更なる発展を遂げると不要という考えそのものが不要になる日が来るかもしれません。

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