アイルランド出身の肖像写真家であるケビン・アボッシュさん、「Potato #345」と名づけられた本当にジャガイモを正面から撮影しただけの写真がなんと1億円を軽く超える100万ユーロで完売したと。
最高のジャガイモアート「Potato #345」
「Potato #345」と名付けられたこの作品に100万ユーロ(約1億3000万円)払った人がいる
1億3000万円の値段がついた「ジャガイモの写真」が、これだ
アイルランド産の有機栽培のじゃがいも。正面からシンプルな構図で撮影。
なんとこのじゃがいも写真が100万ユーロもの価格で買われる事に。アボッシュさんの作品の中で最高値を記録する作品になってしまったんだと。
その売り方もかなり巧妙でしたたか、アーティストとしてだけではなく商売人としての才能も感じさせます。
お店やオークションで販売したのではなく、2人きりで対面。買い手はヨーロッパの匿名のビジネスマン。
一緒に数杯お酒を飲んだ後、ビジネスマンが「あの 絵、気に入ったよ」とまず興味を示します。さらにワインをもう2杯一緒に飲んだ後、いい感じにお酒も回りだし気分も大きく。「本当に欲しくなってきたよ」と瞬く間に売り切ります。
トーク技術とお酒でいい感じに酔いが回り、一気にビジネスマンの気持ちを掴み取る事に成功。
「私には自然界の住民として、人間とじゃがいもの共通性が見える。人間の経験の存在論的探求の代理として、じゃがいもを使った」
と本人も話しているように、写真の腕だけでなくかなり弁も立つ方のようで、巧みなトークとおもてなしでサクッと売り切ります。
この作品を手がけたのはケビン・アボッシュさん。1969年生まれの、アイルランド出身の肖像写真家。
今までジョニーデップやオノヨーコ、アウンサン・スーチー、Googleの元CEOであるエリック・シュミットと有名人の顔写真を主に撮影している、自身も著名な写真家です。
彼の特徴はなんといっても撮影の早さ。
多忙なエグゼクティブや有名人の美しいポートレートを、たった数秒で個性を見極め撮ってしまうところにあります。
時間に追われる著名人にとっては、数秒で自分を引き出す写真を撮ってくれるアボッシュさんはいなくてはならない存在になっています。
一度撮ってもらうとそのままファンになる著名人も多く、彼にとって貰いたいと言うオファーが止む日はないほどなんだと。