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「ママの足は車イス」いろいろな経験を乗り越えた主婦の告白

小話

胸から下が麻痺して動かない

「何もできず、みんなに迷惑をかけてばかり。死をも考えた・・・」
交通事故は通勤途中で起きました。

又野亜希子さんの車は田んぼに飛ばされ横転。意識が戻ったのは19日後。
医師「足は動きません、車椅子の生活になります」

胸から下が麻痺して両手をちょいと動かせる程度。結婚して2年。亜希子さんは尋ねる。
亜希子さん「赤ちゃんを産むことはできますか?」
医師「できます」

そうしてリハビリが始まる。
思うに動けずなんにも出来ない自分に落ち込む亜希子さん。

死を考えた事も

想像もできないほどの苦しみがあったのは紛れもない事実。
けれど家族やリハビリ仲間が支えてくれたんですね。そしてついに翌年、妊娠。
帝王切開で、杏子(ももこ)ちゃんを出産。元気に生まれてきました。

始まった杏子ちゃんとの新しい生活。
清清しい秋空の下、杏子ちゃんと散歩。
「母親らしいことがちょいとできた」
そう思うと亜希子さんはとてもうれしく穏やかな気持ちに包まれる時間も多くなっていきました。

でも、ひざに乗せた杏子ちゃんを床にずり落としてしまったこともあります。
頭をコツンとして大泣きする杏子ちゃん。それに対して、
「なにもできず悔しくて自分も泣いてしまった・・・」
子供をちゃんと抱いてあげられない事に涙する事もよくありました。

そんな子育て生活を送りながら亜希子さんは思います。
「一生懸命になれば周りが支えてくれる。無駄な命はなくどの命も輝いている」と。

「ママの足は車イス」

自分の思い、体験を元にした手記も出版されました。
いろいろな経験を乗り越えた亜希子さんの気持ちを感じとれるかけがえのない一冊となります。

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