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公共施設の老朽化に危機感、石炭の燃えカスから作る酸に強い耐性を持つ物質「コンクリート・ジオポリマー」

人物

「コンクリート・ジオポリマー」、酸に強い下水管を作りたいとの思いから開発が始まる

次世代の「コンクリート・ジオポリマー」。
酸に強い耐性を持つ物質を生徒とともに開発した大分工業高等専門学校都市環境工学科教授の一宮一夫さん。

一宮さんは現在、母校大分工専の教員となり土木技術者の育成に生涯をかけることを誓っています。
年間4700ヶ所にも及ぶ下水道管に起因する道路の陥没。
主な原因は下水から発生する酸がコンクリートを溶かすこと。

国民に貢献できる公共施設(インフラストラクチャー)の老朽化に危機感を抱いた一宮さん。
酸に強い下水管を作りたいと27年研究を続けていました。
公共施設は国民の生活の基盤でもありますしね。万が一、一斉に壊れる事にでもなったらとんでもないパニックになります。

そんな折、次世代コンクリートのジオポリマーに注目した方がおります。
西松建設の原田耕司さん。
この分野の専門家である一宮さんに新企画を提案、協力を依頼します。

注目したいのがこのジオポリマー。
材料は火力発電所から出る石炭の燃えカスなんです。

従来のセメント製と比較してCO2の排出量を最大7割も削減できると地球にとてもやさしい。
エコロジーの面から見ても大変優れたもの。

100回以上もの配合を試し、過程は困難を極める

ジオポリマー作り、開発を開始したもののその過程は困難を極めました。
その現実から学生たちの士気は目に見えて下がっていきます。
重苦しい空気に包まれる実験室。

そんな時でも一宮さんは、
「逆風は上手く使えば前に進む力に変わる」
と学生たちを励まします。
学生たちはその言葉に励まされ気持ちを奮い立たせ何度も配合を繰り返しました。

試行錯誤を重ね半年間で100回以上もの配合を試した結果、ついに誕生しました。
そして別府市内の酸の強い温泉水でジオポリマーの耐性実験を行いました。
これは通常のコンクリートとジオポリマーのプレートを温泉水の流れる川底に敷き、各々の変化を見るというもの。

敷いてから1か月後、実験を行った川を訪れ結果を見ると通常のコンクリートは劣化しておりましたが、ジオポリマーには劣化の跡もなく特に変化が見られませんでした。
ジオポリマーの実証実験は大成功と言っていい結果を収めました。
ジオポリマーの早期の実用化に向け、着々と準備を進めています。

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