雷の被害を最小限に、「避雷器」で命を守る
全国でその被害額が年間2000億円にも及ぶという雷の被害。
雷から人の命や生活を守るために「避雷器」を開発した音羽電気工業社長の吉田修さん。
音羽電気工業は雷から人々の命や生活を守るための「避雷器」を専門に扱っている会社。
雷による被害には2種類あって、
- 直接被害を受ける「直撃雷」
- 町中の電線を伝って被害を受ける「誘導雷」
があります。
避雷針が備えてある設備でも雷の被害を受ける場合があるのは「誘導雷」によるもの。
吉田さんが開発した「避雷器」は一定以上の電圧が掛かった時だけ電気を通す特殊なセラミックスを入れているんです。
これによって雷の特に強い電気が通る場合のみ地面に電気を逃がせます。
「避雷器」は日本全国の電柱に約500万個、山間部の放送局中継基地や携帯電話基地局でも使用されています。
他にも東京スカイツリーや清水寺なんかにも。
日本中至る所で使用され、日常生活を守るためになくてはならないものになっています。
雷を再現できるアジアでも一つしかない珍しい施設「対雷試験装置」
雷に徹底的にこだわる吉田さん。
三菱重工と共同で「対雷試験装置」を開発し雷対策や一般市民への啓蒙活動を行なっています。
雷を再現できる「対雷試験装置」。
これはアジアでも一つしかない珍しい施設なんです。
当時の年商の半分以上の費用をかけて作られたのだと。
またすぐに移動可能で雷雲が近づき落雷の可能性が高まると警報を鳴らせる「移動式雷レーダー」の開発もしています。
ある野外コンサートの落雷事故に衝撃を受けたことがきっかけ。
すぐに「移動式雷レーダー」の開発に取り掛かかり無事完成、検証実験を成功させる段階まで来ています。
来年から大阪・阿倍野に出来る地上300mという日本一の超高層ビル「あべのハルカス」。
展望台、ホテル、オフィス、美術館、百貨店を備えたこのビルの雷対策に取り組む予定になっています。
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